~Advent(待降節)に入りました~
キリスト教がひろまっているヨーロッパやアメリカでは、クリスマスの4週間前の日曜日からクリスマスまでを「アドヴェント」と呼んでいます。「アドヴェント」はクリスマスを待ち望みながら、様々な準備をする特別な期間です。本校では、11月23日からアドヴェントに入りました。
「アドヴェント」はラテン語のAdventus (来る、到来)から来た言葉。偉大な人や意味深い出来事が起こることを意味するのです。その言葉が英語やドイツ語になり、「キリストが神様のもとから、私たちのところにおいでになったこと」つまりキリスト誕生を待ち望むことを表す言葉となりました。日本語では、「アドヴェント」を「待降節」(キリスト誕生を待つ)と表現します。
アドヴェントに入る数日前、今年も、中学1年生から高校3年生の各クラス宗教委員が、ヒノキの緑鮮やかな枝を使ってアドヴェントクランツを作ってくれました。
「クランツ」はドイツ語でKranzで、花や葉で作った輪のことです。ドイツではアドヴェントになると、もみの小枝を束ねて輪にしたものに赤いリボンをつけ、4本のローソクを立てて作ったアドヴェント・クランツを、教会の礼拝堂や家庭の部屋や食卓に飾ります。本校では、できあがったクランツをそれぞれの教室に飾り、朝の礼拝の時にローソクに火を灯します…一週目には最初の1本、二週目には2本、そして四週目に4本全てのローソクに火を灯した頃には、もうクリスマスは手のとどくところまでやって来ているのです。
4つという数は、イエス・キリストについて書かれている4つの福音書を象徴していると言われています。ローソクは自分の体を燃やして、とけて小さくなりながらまわりを明るくし、人々に希望と喜びを与えています。イエス・キリストもそのような方であったことを、ローソクの火を見ながら思いだすのです。
クリスマスは、感謝の時と考えています。日ごろ私たちは、自分たちが非常に恵まれていることを忘れてしまいがちです。アドヴェントクランツやクリスマスツリーを見つめながら、私たちに与えられている恵みと周囲の人々への感謝をあらわし、そして多くの人々とクリスマスの喜びを分かち合いたいと思います。